今月、あるきっかけですさまじい自殺衝動が襲ってきて、本当に大変だった。(まじで危ない時は警察を呼べばいいのだとインターネットで知った)
入院したほうがいいのかな、と考えたが、私の母には精神科閉鎖病棟入院歴があり、面会室がない病院だったので何度も病棟に面会に行った。あの時の地獄みたいな光景が脳裏に焼き付いているのと、入院したら必ず母のような病状の患者がいるだろう。それは絶対にフラッシュバックを引き起こすだろうし、自殺しないための、私の命を守るための入院だろうが入院により希死念慮が高まるに違いないという確信がある。私は入院ができない。したくない。
いま私が通っている精神科には入院病棟がある。たまに、いまから入院する患者や、退院したての患者を見かける。あるとき、明らかに統合失調症の陽性症状が出ているであろう高年女性が、ものすごい叫び声と罵声をあげて、入院させようとしている家族と医師に抵抗していた。ああ、見たことがある光景だなと思った。(待合室にいた夫は「全てが終わった、妻の精神状態は最悪だろう、また転院か」と思っていたらしい)
私は診察室のまえで順番を待っていたが、高年女性は廊下にいる私の目の前まで飛び出してきたし、取り押さえられる様はスリリングだった。私が診察室に入ってからも、隣の部屋からものすごい叫び声と罵声がした。私と医師の会話が一旦中断されるほど、凄まじいものだった。あまりのことに私の主治医は少し笑いながら心配してきたが(なにわろとんねん)私は思ったより動揺していなくて、「意外と大丈夫です」と答えた。
自分でも意外だったが、その理由のひとつとして、高年女性がほぼ訛りのない、東京のひとの話す言葉、共通語のようなものを話していたからかもしれない。訛りのない共通語に近い言葉で怒ったり、騒いだりするひとのことは、地方出身の私にはどうしても映画やドラマのようだ、と感じてしまう。現実感がない。
それにしても、入院だけはしたくない。そのとき強くそう思った。
今月の自殺衝動は、新しい頓服を服用してうどんを食べることでなんとか落ち着かせ、眠った。その日の夕方、家の中で足をぶつけてめちゃくちゃ痛い怪我をすることで意識は精神から身体にうつった。だいたい 3日後にはガンダムの映画(2回目)を観に行って元気になった。
夫に、入院したくない、できない事情を伝えると「まじで親のせいであらゆる道が詰んでるね」みたいなこと言われた。まじでそれはそう。