2025/04/05

精神科でなんか嫌だなと思ったり医者が宇宙猫になったり

https://yoeko.jp/interview.html
旧・倉橋ヨエコ、現・ヨエコさんのインタビューを夫に教えてもらい、かなりおつらいエピソードが多く、すんごい気持ちで読んだ。精神科閉鎖病棟を「かなり賑やかな……場所でした」と表現しているところや(私も閉鎖病棟は見たことありますが…………)、デイケアで音楽の力を知るところが印象的だった。

そんで迎えた精神科通院日。医者の都合で、いつもと違う曜日・時間帯の予約だった。待合室は混んでいたが、割と爆速で呼ばれ「中待合」という診察室の前にある椅子で診察を待っていた。
いつもは静かだが、きょうはやけにうるさい。デイケアの部屋からピアノの音と歌声がする。なんだか、嫌だなと思った。満面の笑みで「嫌だなあ」と思う感じ。診察前はクールダウンしたいのに、単純に音が大きくてうるさかったのと、選曲が好きな曲ではなかったからかもしれない。あと、あの場にいたくねえな……歌いたくねえな……という思いもあったかも。(デイケア利用者への差別心はないです)

精神科デイケア。それは謎の場所である。私は精神科通院歴約25年であるが(もうそれ人生じゃん)、医者からデイケアの「デ」の字も出されたことがないので、よくわからないが、きっと私には必要のない場所なのだろう。利用者は統合失調症の患者さんがほとんどだと聞く。でも行動認知療法とかメタ認知トレーニングとかできるよって廊下に貼ってある。メタ認知のポスターを読む。常日頃めっちゃやってますね……これ。

夫にデイケアの話をすると「たぶん我々って、お遊戯が苦手じゃないですか」という。「え? 私はおもちゃとかぬいぐるみで遊ぶのは得意やが?」「そうでなく、“お遊戯”は……用意されたプログラムとかは……」ああ、はい。理解した。
私の母方祖母は頭良すぎて認知症のテストで認知機能全然問題ない点数を叩き出し、なかなか要介護認定がおりず、さらに老人施設のお歌を歌ったり折り紙折ったりするお遊戯みたいなのを見学して「くだらん、馬鹿らしい。あんな幼稚な。やらん」と全力で拒否していた。まあそうよな。誇り高き武家の女やし……。

かつて私の友人が、入院後にデイケアに興味を持ち主治医に「あの、デイケアって」と相談したところ「ダメダメ、絶対にダメ! あなたにデイケアは必要ありません!」と言われたという話をやけに覚えている。よくわからないが、友人は社交性の塊だし、社会性あるし、ストーカーなどトラブルに巻き込まれやすい性質なので、まあ、やめといたほうがいいと私も思った。一方で、友人が入院中に仲良くなった男性は、行きたくないのにデイケアを医者から強制させられていてつらい、と話していたという。この男性の環境と症状を伝え聞くと、ああ……必要だろうな……と思った。

そんで診察である。
「私は20年ぐらい前にインターネットで日記を書いていたんですけど、多い日は1日1万字とか書いてて……少なくても5000字とか」
1万字のあたりで医者が宇宙猫みたいな顔になった。
「それを連日のように更新してたんですね。20代前半ぐらいまで。で、最近また blog 書くようになって、つい先日10時間ずっと机に向かって、1万字書いてたんですけど。わー私まだこんな力あるんや、って思いました」
「反動はどうでしたか? 次の日とか(めっちゃ過集中と虚脱を懸念している)」
「普通にアウトドア趣味して、ついでに散歩しながら花見しました」
「じゃあ大丈夫ですね!」
大丈夫らしい。よかったね。

ひそかに企てている、秘密作戦の相談をした。「フラッシュバックの懸念はありますが、まあ年数経ってるし、頓服飲めば大丈夫かと思います。でも頓服1錠じゃ足んないですね。2〜3錠ぐらい飲んで、神経を敏感じゃない状態にして臨みましょう」どんなダンジョンの攻略法だよ。
「えっていうかあの、処方されてる頓服って1日何回、何錠までってありますか?」
「ああ、お伝えしてなかったですね。5錠とか飲んでも大丈夫ですよ。10錠ぐらいいけちゃいます」
「えっ(オーバードーズじゃねえの!? 大丈夫かよ)」
この医者、お薬好きで詳しいらしく「MAX◯◯mg です」が口癖だが(なんで最大量を教えてくんの??)、頓服に関しては MAX量教えてくれなかった。

あと、診察時間気にしつつ、母の相談もした。
「あの、母って ASD じゃないかなと思うんですけど……。根拠はこれです(具体例を簡潔に羅列)」
「広汎性発達障害の方の特徴を見事に捉えてますね。そもそもお母様は Aというご病気だと初診の時にお伺いしましたが、B じゃないかな〜と思ってたんですよね」(理由きけばよかった)
「やっぱりそうですか!? 私も Bだと思うんです。根拠はこうです」
「あーそれは Bですね。広汎性発達障害の方が B を併発するのは非常によく見られます。あれ? でもお母様はあなたが◯◯歳のときに発病なされたのでは……」
「そうなんですが、私が幼い頃から××の症状があり、頭おかしかったです(笑)(なぜか笑ってしまう)」
「そうなんですね(笑)(医者もつられて笑う)」
「自分の中で納得がいくというか、説明ができるので相談できてよかったです(笑顔)まあ、私も遺伝してんじゃねえの!? やばくね!?って感じもあるんですけど! アハハ!」
なにわろてんねん。というかこの先生けっこう話聞いてくれるな。いい医者では?
あと「父は定型発達のアダルトチルドレン」ということも伝えた。

お疲れ様でした━━━━。もう私きょうめっちゃ頑張った。ようやった。精神科ってまじ体力気力使う。