2025/04/01

オートメーション化されたデータキャラの私

夫とタクシーに乗った。
私は左後部座席に座り備え付けのモニタを注視していた。「ひみつの prime」が流れていて、タレントの YOUさんがゲストで出演している。「あなたの秘密の宝物はなんですか?」という質問に YOUさんが答える。「毎日ダンボールが届くので、その開封に役立つ『開封のこ カイちゃん』」を紹介していた。「何を買っているんですか?」「塩化マグネシウムであったり、重曹であったり……」このやりとりを観ながら私は頭の右上あたりでうっすら考え事をしている。
「あれが、今度建つ◯◯(地名)のタワーマンションですか?」
「いや、あれは××(地名)のタワマンで、◯◯のタワマンは◯◯地区に △△階建てで建つみたいですよ(頭痛が痛いみたいな表現やな)」
「ああそうですか。なるほど。街が変わっていくなあ……」

自分でもびっくりしたが“いきなりタクシーの運転手さんが話しかけてきた”。そして、私はそれに“ほとんど無意識に、自動で即答した”。まるで、オートメーション化された機械のごとく。
「うわあ! 急に話しかけてくるな!(いや想定内やしいいんやけど)」と思ったときにはすでに会話は終わっていた。そして適当に「そっすね〜」とかで流さず「正確な情報を話した」。ヒー!!!!(ヒヨドリ状態) 私は子供時代からそういうところがある。教師の間違いを指摘して訂正するとか……(だが精神科医によると ASD ではないそうです)

「街が変わっていくなあ……」とぼやく運転手さんに「人口が増えますね〜」とか言おうかと思ったが、めんどくさかったのでやめた。
同乗していた夫は運転手さんが話しかけてきたとき「ん? ああ、いま客(自分たち)に話しかけているのか」とか思っていたら私が即答していた状況だったらしい。「お疲れ様」と言われたが、疲れているのは即答できなかった夫の方であろう。(言葉を文字通りに受け取ってるー!! 労いの言葉であることは理解している)

なお、私は地域に知り合いがいないので自分の住む地域と近隣の地域のまちBBS のスレッドを毎日チェックしており、タワマン建設情報は頭に入っている。あと美容室で美容師さんから情報を仕入れている。データキャラである。令和に まちBBSを!? いやいやまちBBS、めっちゃ便利。

それと個人的にマンションチラシで不動産屋がウソをついているのを確認するのが好きだし(駅まで徒歩◯分!? 新宿まで◯◯分!? ウソやろ!? ※まじの嘘です こんなことが許されていいのか)、間取りを見るのも好き。マンションポエムもバカみたいで笑ってるし、わざわざウェブサイトまで見に行って冷やかしている(最悪だよ)。マンションの広告はエンターテイメントの一環だと認識している。
あと田滝ききき先生の「タワマンで不幸にならない方法」(https://comic-days.com/episode/2550689798371340821)を愛読しているし「タワーマンションクンニカースト」「タワーマンションクンニカースト2」もKindleで購入済み。面白いです。(ちなみにタワマン文学にはあまり興味ないです)

(私は実家が田舎の庭付き平屋で、食卓置ける台所含めて 8部屋あって別にトイレと風呂場と脱衣所とそこそこ広い物置きという空間と「外」という謎の空間がある。床間があり欄間があり、居間がふたつあり、普通の廊下と謎の長い廊下があり、縁側の窓からは海が見え、それがあまりにも美しい絶景。ちなみにお雛様7段飾り設置しても余裕で布団2組敷いて寝られる広い和室あり。そこに住む原家族たちは最悪だったが物件としては最高だった。あの美しい景色がなかったら死んでいた。ただ祖父母のお下がりなので築年数長いし夏クソ暑く冬クソ寒いし雨漏りするし床も抜けるけど。近隣ガチャやばかったり、庭にコンドーム投げ入れられたり、やばいことも当然あり、戸建て、持ち家のメリットとデメリット両方理解している。そんな環境で育ったので、首都圏のマンションと戸建てに夢が見出せない。狭すぎて……。なんやこれ、ってなる。2階建てに住んだことないから階段の意味がわからない。なんでこんなクソ狭いしハザードマップも怪しいし首都直下地震のリスクもあるもんに多額な金を……? という価値観になってしまう。地方と違い地価がバカ高いのは理解しているが……。しょうがないね)(まず居間がふたつあるの何?)(いま住んでる物件には満足してます。ちょい狭いが間取りがいいし環境がいい)

あと毎日の天気予報をお天気アプリ複数使って確認し 5ch の天文・気象板もチェックしている。この日は夕方から小雨の予報、しかし早めの帰宅予定だったので「いらんやろ」と折り畳み傘を置いてきてしまったが、実際は11時台から微妙な小雨が降っており、データキャラとして敗北した。「くっ……俺のデータにない、だと……」みたいなやつ。データキャラはだいたい負ける。
過去の経験で「雨予報は早まることがある」と知っていたのに……。ミスった。
あと気温と風速もよく数値で確認しているが「1〜2m か。雑魚やな」→「いや寒い寒い」とかもやってるのでただのバカである。だって気象台と街は条件違うから。天気予報はあくまで目安。これを防ぐには出かける前にまず一回外に出てみることが重要である。まあさらに日没後の気温や風も考慮しないといけないけど……。季節の変わり目は着るもん困る。

気象予報士の妻が、夫の予報を全く信頼せず、自分で外に出て空気に触れたりツバメの飛び方などで判断しているという話を思い出した。農家とか漁師とか林業とか第一次産業のひとは天気当てきるよね。私の父も船乗りなので身体で風向、風速を測り、方角を常に把握していた。人間の勘とか感覚は馬鹿にできない。機械に依存しすぎるのはよくない。うまくつかおう!