2022〜2023年は、待ち時間がそこそこあった。他の患者もそこそこいた。待合室のテレビで NHK を見る余裕もあったが、2024年あたりから明らかに待合室の患者が減り、待ち時間もかなり減り、病院に到着して受付で保険証と診察券を出す→待合室の椅子に座って上着など脱ぎ、ペットボトルの水を飲もうとすると「◯◯さーん、中待合でお待ちください」と爆速で呼ばれる事態が相次いでいる。早い早い。中待合ではそんなに待たない(ほかの患者さん、診察時間短い)。そして私の診察、わりと時間とってくれる。個人クリニックの 3分診療(待ち時間 2〜3時間)とは全然違う。そんで会計処理も早い。ミスもない。助かるなあ。
いまの主治医は、話しやすい。
第一印象は「経済学部か経営学部出てそう」だった(でも決してチャラくはないんよ)。医者っぽくない、大企業勤めてそう。優秀なビジネスマンって感じ。医者かもしれないが、少なくとも絶対に精神科医ではない。精神科医はヲタクが多いと斎藤環が著書で書いていたが、ヲタクっぽさ、ゼロ。皆無。むしろスポーツ経験ありそう。サッカーとか。でもキチーッとしとるんやなくて、シュッとしとる。大阪風に言うと。
俺は優秀だぜエリートだぜみたいなオーラはなく、お堅くもなく、ほどほどに明るく、笑顔も多く話しやすい。
あんまり容姿の話したくないが、容姿がとても整っていて、清潔感ありすぎる。こんな精神科医見たことない。白衣とかピシーッってしてる。いままでの人生、10人以上の精神科医を見てきたが、こんなにきちんとしてる外見のひと、初めて。(そういえば東京のでっけえ病院で、若い頃モテただろうなあ〜というお洒落なジェントルマンな感じの精神科医はいたが……あれもクセ強かった)
まあ私はあまりひとの顔っつーか目ェ見ないのでわりと先生の手元、特に結婚指輪を見てることが多いですが……(でもたまに顔も見てます。表情ないとリアクションわかんねえから)
まずさあ、医者って頭ボサボサだったり、寝癖ついてたり、白衣の胸ポケットに大量にボールペン刺さってて、それがインク漏れしてて胸ポケットが赤青黒のすんげえ色に染まってたりするやん(地元の精神科医はそうでした。しかし超名医だった)。しかも所作が乙女。
近所の整形外科医はどこか作家っぽいもさっとした風貌で、診察室は本と書類が散乱しててぐっちゃぐちゃなんよね。それ見て絶対に信頼できる! 絶対腕いい! って思った。なんてだらしないんだ、なんて全く思わない。労災の本とか沢山あったし。実際とてもいい先生です。今後の人生も安心して腱鞘炎になり、脱臼できるし、ギックリ腰になれる(もう絶対嫌です)。
いまの精神科のまえに 3年かかってた、でけえ病院の若い医者(私と同年齢ぐらいの男性)は、第一印象、「こいつぜってえヲタク」。身なり、容姿から判断したので大変失礼ですが、これがまあ案の定バリバリヲタクでしたね。インターネットネタも通じるし(彼は Twitter でついレスバとかしちゃうそうです 草)、ヲタク話も理解あるし便利だった。が、医師としてはやはり経験が浅いせいもあるのか、駄目でした。
で、このやたらピシーッとしてシュッとした新しい医者は信頼できるの? 腕はどうなの? と思ったわけです。
まず、お薬に詳しい。何ミリから始めてMAX何ミリ、っていうのをしょっちゅう言ってくる。
精神科以外の薬の名前もけっこう知ってる。
詳しくない分野は全然詳しくない(例えば、医療機関ではない、カウンセリングだけやってるカウンセリングセンターのような機関の存在とか知らなかった)。まあそう。
あと私の病名について「……わからない……」という。大丈夫かよ、と思ったが、患者に「わからない」が言える医者はむしろいい医者であると医療漫画「K2」でたしか読んだので、認識を改めました。(2022年の話なので現在はまた病名の判断違うかも)
質問にはしっかり答えてくれることが多い。助かる。
それと地元の精神科医の引き継ぎをちゃんとやってくれた。ありがたい……。
医者は友達ではないので私的なことなど詮索しないようにしていますが(先生って趣味はなんですか? とか絶対に質問しない。診察は医療行為である)、私が高え双眼鏡を買ったという話をしたとき、医者は双眼鏡のスペックを訊いてきた。倍率、口径とか。これ治療に関係ある? なんか、双眼鏡詳しそうだった。目幅の調節の話とかうんうん、って聞いてたし。「倍率高いとなると、やっぱり防振ですか?」って訊かれたもん(治療に関係ある?……あるかも。新聞広告で見た倍率100倍のやつ買いました!! だとあっ……詐欺とか騙されやすいタイプ、判断力劣る、カモの傾向、ってカルテに書かれるやん多分。知らんけど)。防振双眼鏡知っとるし。防振性能すげえんです、って話も「まじかあ〜」みたいな顔してるし。絶対双眼鏡使ったことあるっていうか、持ってるって。先生。興味津々だったもん。まあ診察であり、雑談じゃないので先生側の話は詳しく訊きませんが……。(夫曰く「医者は光学機器と相性がいい。カメラとか」)
でもやっぱたぶん、アニメ漫画ヲタクではないっぽい気配だが、しかし「『進撃の巨人』を1日で全話一気読みした」って話したらかなり驚いてたし動揺してたし「……え!? 1日で!? それはすごいですね!」って言ってたから(ていうか若干ひいてたよね)多少知識あると思う。まあヲタクじゃなくても知ってるぐらい大ヒットした超有名作品ですしね……。
あと決めつけとか、嫌だな……ってこと言ってこない。
薬の副作用とか、「えっ!? この量でそんな症状出たんですか!?」とか驚くことはあるけど、「出たんです」ときちんと主張するとわかってくれて、処方を見直してくれる。
新しい薬出そうと提案してくるときあるけど、考える余地や猶予を与えてくれるし、リスクとベネフィットを説明してくれる。新しい薬出してもらったものの、「1回だけ服用して、あれがこうなり、やばいと思い、どうしても飲みたくない」というわがままを言ってしまうこともあったが、受け入れてくれる。すみません、ご迷惑をおかけして……。
うーん。いい医者では? 少なくとも東京に来て精神科医ガチャ回しまくり、マジでいますぐ死にたくなるようなクソ精神科医2〜3名に当たり、本当に精神状態が悪化し困り果てていたが、私はこの東京砂漠でいい精神科医に出会えたかも。
医療や医者って西高東低らしいんですよね……西日本、九州の方が名医多いらしいし、病院の数も西の方が多いらしい。そんなん東京に来てから知りました。でも実際そうでした。私はほかの科も受診しますが……。私の地元にいた関西、九州出身の医者、いい医者が多かった(というか九州の医者多すぎ)。東京の医者、なんか、玉石混交ってやつ?
2022年にいまの主治医にかかり始めたとき、別の場所で、医療資格等を持つ女性にちょっとメンタルヘルスの相談をしたことがあって、「新しい精神科の先生どうでした?」と訊かれたので「すごい、経済学部にいそう、出てそうな感じの男性で……」って答えると、いつも笑顔で明るく元気いっぱいの先生が見たことないすんごい顔してて、めっちゃ怪訝というか、険しい顔をされ、(しまった……私は大学に行ったことないから感覚で喋っているが……明らかにこの先生は何かを懸念している……?)となり、「でも話しやすいお医者さんです!」と言ったら「そうなんですね!」と先生に笑顔が戻った。経済学部出てそうというワード、まずいのか……?(チャラい、コミュ力高い、容姿いい、わりかしおしゃれなイメージ、あります)